一般社団法人 日本アマチュア無線連盟における運営体制と支出に関する意見書

提出日:令和7年5月24日
提出者:7N4QUK 岡本 均
宛先:一般社団法人 日本アマチュア無線連盟 社員各位/理事会


はじめに

本意見書は、前会長・高尾氏によるJARL運営と、その中で行われた広報活動費等の支出に対して提起された「私的流用」との指摘に関し、事実と論理に基づいた再検証と、今後のJARL運営に対する健全な視座を共有することを目的とするものです。


1. 広報活動費の支出は「私的流用」ではない

1.1 支出の内容は、理事・委員・関係者に対する労いを含む正当な業務関連費用であり、JARLの目的達成に資する広報・情報共有・関係強化を目的としたものです。
1.2 帳簿はすでに開示されており、山内氏自身がその内訳の具体的な「私的流用」箇所を明示できていない事実は看過できません。
1.3 本来、「私的流用」との告発を行う者が、その法的根拠・支出規定との抵触・具体的な利益供与の実態を明確に示す責任があります。


2. JARLは「自己犠牲団体」ではなく、持続可能であるべき公益組織

2.1 アマチュア無線は趣味であり、また公益性をもつ文化的活動でもあります。
2.2 ボランティアで成り立つ組織であっても、構成員の尊重と労いは運営の健全性と継続性を担保する鍵です。
2.3 「一切の享受を否とする潔癖主義的な倫理観」は、現実の運営から乖離しており、JARLの理念である「無線を楽しむ」「支え合う」文化を損なう恐れがあります。


3. 組織改革は「信頼と透明性」を両立してこそ意味がある

3.1 不正の排除やガバナンス強化は重要ですが、疑念のみで人物を排除する行為は民主的手続きの否定となります。
3.2 会長の責任追及を行うのであれば、告発者側には法的・制度的根拠の明示と、説明責任が求められます。
3.3 現状、山内氏の告発は「倫理的な印象操作」にとどまっており、冷静かつ制度的な運営に逆行しているとの印象を与えています。


4. 今後の提言

  • 「支出の妥当性審査」を第三者(外部監査人・弁護士)に委ね、事実確認を公正に行うこと
  • 倫理的価値観の違いに寛容な運営方針を提示し、多様な参加者が尊重されるガバナンスを目指すこと
  • 一方的な告発による人事操作を回避し、慎重な議論と合意形成を重視する文化を育てること

結びに

JARLは、全国の無線愛好者が集う誇りある団体であり、相互尊重・信頼・協力に基づく運営こそがその基盤です。高尾前会長の取り組みは、そうした理念に根ざしたものであり、その正当性は多くの会員の実感に裏付けられています。性急な断罪や倫理観の押し付けではなく、事実に基づく誠実な対話こそが、JARLの未来を形づくる道であることを、ここに強く訴えます。

以上

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